▼目次
1)コンセプトテストとは?実物の使用テストとの違い
2)コンセプトテストのやり方|対象者と見せる商品案の準備
3)コンセプトテストの質問項目|聞いておきたい5つの質問
4)結果の活かし方|回答から次に直す点を決める
5)Makuakeで商品への購買反応を確かめる
6)まとめ|商品案の評価を、改善する箇所に結びつける
1)コンセプトテストとは?実物の使用テストとの違い

コンセプトテストは、商品・サービスの初期の案(コンセプト)を文章や画像などで示し、対象者にとっての受け入れやすさや魅力の度合い、購入意向などを評価する調査手法です。評価の観点には、生活やニーズとの関わり、価格、競合商品との違いなどがあります。
例えば、新しい弁当箱なら「洗いやすいという価値が伝わるか」「そのために今の弁当箱から買い替えたいか」が調査の問いになります。
ただし、コンセプトテストで分かるのは対象者が説明を読んだ段階での受け止め方です。実際に洗いやすいか、使い続けたいと思えるかまでは確かめられません。コンセプトテストの結果をもとに案を改善し、試作品を自宅で一定期間使ってもらうホームユーステストなど、実物を使うテストへつなげます。
まだ商品案がまとまっていない場合は、まず商品コンセプトを作る手順で、誰にどんな価値を届けるかを整理しましょう。
2)コンセプトテストのやり方|対象者と見せる商品案の準備

コンセプトを決めたら、対象者と、見せる商品案を準備します。
調査を始める前に、「2つの案から次に試作する案を選ぶ」「1つの案の伝わりにくい点を直す」など、結果をもとに何を判断するのかを決めておきます。
対象者もその判断に合わせて選びます。例えば、弁当箱で調査をする場合、年齢だけで区切らず、弁当を持ち歩く頻度や誰が洗うかなど現状の不満を確認すると、想定する使い手の評価を集めやすくなります。身近な社員や既存のファンだけに聞く場合は、限定された範囲での反応として扱いましょう。
少人数への聞き取り(定性調査)は、商品案のどこが伝わりにくいか、なぜその評価になったのかを探る際に使えます。商品案ごとの評価の割合を比べたい場合は、対象条件をそろえたアンケート(定量調査)を検討します。手法全体の選び方は、市場調査の進め方も参考にしてください。
比べたい点以外の見せ方をそろえる
資料には、想定する使用場面、商品の特徴、得られる便利さ、想定価格を簡潔にまとめます。未完成の仕様は「開発予定」などと示し、実現済みの性能に見せないようにします。
例えば、同じ弁当箱の訴求を比べる架空の調査なら、次のように準備できます。
- A案は、ふたの部品が少なく、洗う手間を減らせる点を中心に説明する
- B案は、食べ終わったあとに重ねて持ち帰れる点を中心に説明する
- 商品の仕様、想定価格、写真の品質、説明量はそろえる
片方だけ完成写真や割引価格を使うと、どの違いが評価に影響したかを読み取りにくくなります。仕様の異なる商品案を比較する場合も、比較したい違いを明確にし、資料の詳しさや質問をそろえます。
案の見せ方には、主に2つの方法があります。1つは、対象者を無作為にグループに分け、1人に1案ずつ見せる方法(モナディック法)です。見る順番の影響を受けずに比較できますが、案の数に応じて多くの対象者が必要になります。
もう1つは、同じ人に複数の案を見せる方法(シークエンシャルモナディック法)で、提示する順番を人によって入れ替え、見る順番による偏りを抑えます。必要な人数は少なくて済む一方、案が多いと回答者の負担が増え、回答の質が下がりやすくなります。
3)コンセプトテストの質問項目|聞いておきたい5つの質問

以下は、弁当箱の案を見せる場合の質問例です。商品や調査目的に合わせて調整し、各商品案に同じ質問を使います。
Q1.どのような商品だと理解しましたか
最初に、対象者自身の言葉で説明してもらいます。「洗う手間を減らす」と伝えたつもりでも、「収納しやすい商品」と受け取られていれば、狙った価値が届いていない可能性があります。
この段階で調査側が正解を教えると、最初に何が伝わったかを確かめにくくなります。説明を補ったあとの反応は、補う前と分けて記録します。
Q2.自分の生活で、どんなときに役立ちそうですか
「便利だと思いますか」だけで終えず、使う場面を聞きます。「毎晩ふたのパッキンを外して洗うのが面倒」といった具体的な話があれば、商品案が応えようとしている困りごとと照らし合わせられます。思い当たる場面がないという回答も残します。
Q3.今使っているものと比べて、違いを感じる点は何ですか
良い違いだけを求めず、変わらない点や気になる点も聞きます。「新しく見える」と「買い替える理由がある」は異なります。普段使っている商品や、ほかの対処方法も確認しましょう。
Q4.示した価格なら、どの程度購入したいですか
例えば「ぜひ買いたい/やや買いたい/どちらともいえない/あまり買いたくない/買いたくない」の5段階で尋ね、理由も聞きます。
判断に必要な情報が足りない場合に備えて、5段階とは別に「情報が足りず判断できない」という選択肢と、足りない情報を書く欄を設けます。この回答は、集計の際に5段階の回答と分けて扱います。
「洗いやすくて便利な商品ですが、買いたいですか」のように評価を誘導する聞き方は避けます。また、アンケートで示された購入意向は実際の購入より高く出やすいため、注文数の見込みとは分けて扱いましょう。
Q5.判断するうえで、分からない点や気になる点はありますか
大きさが想像できない、汁漏れが心配、今の弁当箱を使い続けたいなど、購入意向の背景を確認します。低い評価を価格だけの問題と決めつけず、説明不足と商品仕様への懸念を分けて整理します。
4)結果の活かし方|回答から次に直す点を決める

集計では、案ごとの評価と理由を並べ、対象者の条件も確認します。
好意的な回答の割合を出すなら、どの選択肢を含めたか、何人の回答を分母にしたかを記録します。人数が少ない層の割合や、わずかな差のみで案の優劣を決めないようにしましょう。
例えば、弁当箱の調査で「洗う手間が減る点はよいが、容量が分からず購入を判断できない」という回答が出たとします。この場合は、容量や盛り付け写真を補って、評価が変わるかを確かめる案が考えられます。
一方、「洗う手間が減るのは分かるが、今の弁当箱を洗うことに困っていない」という回答であれば、価値は伝わっていても、その人にとって必要とされていない状態です。想定顧客の選び方や、届けようとしている価値を見直します。
結果は「確認できたこと」「まだ分からないこと」「次に変える点」に分けて残すと、次の試作や調査に引き継ぐことができます。判断の条件を調査前に決めておき、結果を見てから都合よく合格点を作らないようにします。
5)Makuakeで商品への購買反応を確かめる

商品案を改善し、実物で仕様や使い勝手を確認したら、次はその価値を伝えたときの購買反応も検証します。アタラシイものや体験の応援購入サービスMakuakeは、その接点の一つになります。
ここでは、実際にMakuakeで発売前の反応を確かめた例として、家電を企画・販売する小泉成器株式会社の取り組みを紹介します。
同社は、家電は機能だけでは差別化しにくいと感じ、商品のコンセプトや開発の過程を丁寧に伝えようと考えました。活用事例のインタビューによると、Makuakeを選んだ背景には、一般発売前に世の中の反応を知りたいという狙いもありました。
プロジェクトを始める前は、Makuakeには若い利用者が多いと予想していたものの、実際に応援購入したサポーターには40〜50代が多かったと振り返っています。
コンセプトの評価から先へ進む際には、このように実際に選んだ人と想定していた顧客の違いも確認できます。ただし、この事例は同条件で商品案を比較した調査結果ではありません。応援購入で得た反応は、コンセプトテストの回答と区別して読み取りましょう。
Makuakeの活用を検討する際は、サンプル完成と掲載準備の関係も確認しておきましょう。
6)まとめ|商品案の評価を、改善する箇所に結びつける

コンセプトテストでは、対象者と案の見せ方をそろえ、価値の伝わり方、生活との関わり、購入意向とその理由を確かめます。まずは商品案と質問を用意し、回答をもとに「説明を直すのか、仕様や対象顧客を見直すのか」を整理しましょう。
アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」では、多くの実行者とサポーターが出会い、新しい価値を生み出しています。Makuakeはクラウドファンディングの仕組みを活かしたプラットフォームとして、単なる資金調達の場ではなく、「応援購入」という新しい文化を創造しています。
Makuakeの仕組みや活用事例、プロジェクトの進め方をまとめた資料をご用意しています。まずは資料請求から、はじめの一歩を踏み出してみてください。
【参考文献・出典】
- イプソス株式会社「コンセプトテスト(コンセプト調査)とは?新製品開発を成功に導く秘訣」
- SurveyMonkey「コンセプトテストの究極ガイド」
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