差別化が難しい家電商品だからこそのMakuake
小泉成器株式会社
広報・マーケティング課 課長
平野 史憲
interview 1
飽和し差別化が難しくなっていく“家電”という商品への懸念
私たち小泉成器は自社ブランドの企画・開発と国内外の有力なブランドメーカーの代理店業務という事業の最適なコンビネーションのもと、豊かなライフスタイルを提案する需要創造型ビジネスを行なっています。
しかし、家電商品というジャンルには、同じカテゴリでもかなりの商品数があり、機能だけの差別化は難しい状況となっています。
そこで、出来上がった商品の機能だけでなく、そのコンセプトやプロセスを、消費者の方々へより丁寧に伝え共感を得ることが、競合商品との差別化につながるのではないか、と考えました。
interview 2
他の販路とは違ったMakuakeへの期待
当時すでに話題になっていたMakuakeに目をつけました。Makuakeでプロジェクトを実施することで世の中の反応を一般発売前に知ることができる、そしてMakuakeであれば商品のコンセプトをページ上で消費者の方々へ丁寧に伝えることができる。そう考えてMakuakeでのプロジェクト実施に至りました。
他のクラウドファンディングサービスでの利用も検討しましたが、弊社が取り扱う家電製品のような「モノ」を販売するという点においてはMakuakeとの相性が良いイメージだっためMakuakeというプラットフォームを選びました。
interview 3
想定の5倍を超える売り上げ
今年度は、2つのプロジェクトを実施しました。
1つは「カルスイ」というスティッククリーナー、もう1つは「かんまかせ」という熱燗を飲む際に使う酒燗機です。カルスイは約1,600万円、かんまかせに関しては約2,900万円と元々想定していた約5倍以上の売り上げを達成することができました。元々、Makuakeにいる消費者の方々は若い年齢層の方々が多いと予想していたため、商品がどこまで受け入れられるか不安な面もありましたが、蓋を開けてみると4、50代の消費者の方々が多く、その点も予想を超える売り上げに繋がった要因だと思います。
interview 4
Makuakeが一種のインフルエンサー的役割になった
売り上げ以外にも想定外の反響がありました。それはSNSでの話題化です。プロジェクト期間中はTwitterなどで弊社の商品に触れていただく発信をよく目にし、社内でも話題になっていました。
特に大きな告知などをせずとも、Makuakeに掲載しただけで、SNS含めてここまでPV数が伸び、結果的に売り上げに繋がったということはいい意味で予想を裏切られました。Makuakeというプラットフォーム自体が一種のインフルエンサー的な立ち位置になっているのではないかと思います。
interview 5
チャレンジしたことで見えた今後の活用法
酒燗器かんまかせのようなニッチなでも約2,900万円という売り上げにつながったことも踏まえると、ニーズが狭いけれども面白そうな商品を今後もMakuakeで掲載してみたいと思います。プロジェクトページで背景なども含めて説明ができるので、特に思い入れの強い商品ほど売れる傾向にあるのではと想定しています。
一般の販路ではニーズが狭すぎて取り扱ってもらいにくい、しかし思い入れの強い商品であれば、きっとその商品に共感してくれる人が見つかるはずです。
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