開始150分で3,000万円突破。「空気で立ち上がる大空間」が初日ランキング1位を獲得した背景——coodyエアテントPROシリーズに学ぶMakuake活用術
COODY JAPANの「coodyエアテント Familia Pro / Hub Shelter Pro」は、公開からわずか150分で応援購入額3,000万円を突破し、公開初日には総合ランキング1位とアウトドア部門1位を同時に獲得しました。1張り約30万円という高単価カテゴリでありながら、圧倒的な初速を記録したプロジェクトです。

なぜ「空気だけで建つテント」は、これほど多くのサポーターに支持されたのでしょうか。本記事では、その成功要因を、商品設計・価値の伝え方・継続実行の3つの視点から分析し、Makuakeでのプロジェクト実施を検討する企業担当者が自社に応用できるポイントを整理します。
※本記事は、Makuake公式YouTubeチャンネルで公開中の動画内容およびプロジェクトページをもとに、BtoB視点で成功要因を分析・再構成したものです。
1)事例概要:COODY JAPANと「空気だけで建つ家」という提案
2)成功要因①:「誰がやっても立ち上がる」。テント設営という不満を価値に変えた
3)成功要因②:「テントに引きこもれる」——キャンプの「ちょっと嫌だな」を一つずつ潰す住空間設計
4)成功要因③:単品で終わらせないエコシステム——連続プロジェクトが初速をつくった
1)事例概要:COODY JAPANと「空気だけで建つ家」という提案

実行者の合同会社COODY(COODY JAPAN)は、株式会社W&Wのグループ会社として、エアテントブランド「coody」を日本で展開しています。エアテントとは、金属ポールの代わりに空気で膨らむフレームを使い、ポンプで空気を入れるだけで立ち上がるテントです。

今回の「PROシリーズ」プロジェクトの実績を整理します。
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項目 |
内容 |
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実行者 |
合同会社COODY(COODY JAPAN) |
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商品 |
coody エアテント Familia Pro / Hub Shelter Pro |
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プロジェクト期間 |
2026年4月16日〜5月30日 |
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初速実績 |
開始150分で応援購入額3,000万円を突破 |
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ランキング |
公開初日に総合ランキング1位・アウトドア部門1位 |
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過去プロジェクト例 |
「coody テント圧縮バッグ」で2,600万円超・1,300人以上が応援購入(Good Project Mark受賞) |
注目すべきは、この初速が「高単価×大型ギア」という条件下から生まれた点です。最も低価格のリターンでも約30万円と、衝動的に購入できる価格帯ではありません。それでも開始150分で3,000万円に到達したということは、公開前から多数のサポーターがこの商品を「待ち望んでいた」ことを示しています。
初日の勢いには、商品設計や、これまでに積み上げてきたブランド認知・サポーターとの接点が寄与したと考えられます。
最終的に、このプロジェクトは応援購入総額55,738,080円・サポーター287人まで到達しました。
なお、Makuakeにおけるアウトドアジャンルの事例はMakuake成功事例20選|ジャンル別に学ぶプロジェクト設計のポイントでも紹介しています。
2)成功要因①:「誰がやっても立ち上がる」。テント設営という不満を価値に変えた

大型ファミリーテントを選ぶ際、設営の大変さは購入をためらわせる要因の一つです。
ポールを組み、複数人がかりで立ち上げる作業は、慣れていない家族連れにとって大きな負担です。Familia Proは、この不満を正面から取り除きました。

設営の手順は「袋から出して広げ、空気を入れるだけ」です。付属の手動ポンプを使うと、設営時間の目安は約10分です。
COODY JAPANの角掛氏はMakuake公式YouTube動画内で「誰がやっても立ち上がります」と言い切っています。撤収はさらに速く、Familia Proは標準装備のエアバルブ2つを同時に開放でき、自重で一気に空気が抜けます。

ここで重要なのは、coodyが「設営が簡単」という機能訴求で終わらせず、家族の時間の増加という文脈で語っている点です。
角掛氏は「親が設営に集中しすぎると、子どもがどこかへ行ってしまう」と、子連れキャンプの現実的な悩みに触れています。設営時間の短縮は、そのまま「家族と過ごす時間が増える」というメリットに翻訳されています。
さらに、エアフレームには直径15cmの強化チューブを採用し、内部圧力を自動で調整する減圧バルブを備えています。壁を高くしながらも、風を受け流しやすい形状となっています。このように、coodyは「楽になる」だけでなく、「壊れにくい」という価値も両立させています。
3)成功要因②:「テントに引きこもれる」——キャンプの「ちょっと嫌だな」を一つずつ潰す住空間設計

Familia Proの居住空間は、幅3.6m×奥行4.8m、約17.2㎡です。中央の天井高は2.3m、サイド部分でも1.9mを確保しており、壁際まで立ったまま動けます。間仕切りで2ルームにも、外してワンルームにも使えます。

注目したいのは、装備の一つひとつがキャンプ経験者の「小さな不満」に対応している点です。
- 前室の土間(どま)スタイル: 前室の床はファスナーとベルクロで着脱でき、外せば土間スタイルになります。靴を履いたまま出入りでき、季節や人数に合わせてレイアウトを変えられます
- ポリコットン生地: コットン混紡の生地が湿気を吸い、キャンプの朝につきものの結露を抑えます
- エアコン用ダクトと煙突穴: ポータブルエアコンや薪ストーブに対応し、夏冬の温度問題に備えます
- 天窓と透明TPUウインドウ: 天窓から空を楽しめるほか、付属の透明TPUウインドウを使えば、外気をやわらげながら景色を取り込めます。前後に装着できる透明TPUドアも別売りで用意されています
- 中から完結する操作: ベンチレーションは室内から操作でき、天候が悪い日にテントの外へ出る回数を減らせます
これらは「豪華さ」の訴求ではありません。これらの装備が対応しているのは、雨、結露、暑さ寒さ、視線といった、キャンプ経験者なら誰もが感じてきた不満です。実行者はこの体験を「テントに引きこもれます」という一言で表現しています。
快適装備の羅列ではなく、「不満が消えた状態」を一言で想像させる言葉選びが、商品理解の速度を上げています。

サポーターの心を動かす価値の伝え方については、サポーターの心を掴む!ページ内で押さえるべき4箇所も参考になります。
4)成功要因③:単品で終わらせないエコシステム——連続プロジェクトが初速をつくった
冒頭の「開始150分で3,000万円」という初速は、今回のプロジェクト単体では説明がつきません。鍵は、coodyがMakuakeで積み上げてきたプロジェクトの履歴にあります。
coodyはこれまでに、エアテント本体や周辺ギアで複数のプロジェクトをMakuakeで実施してきました。直近の「coody テント圧縮バッグ」は2,600万円超・1,300人以上の応援購入を集めました。

このFamilia Proは大型テントであるため、収納・積載面の課題もあります。ブランドとして過去プロジェクトで実施した圧縮バッグの存在が、テントの課題を補完しています。この圧縮バッグは、テントの体積を約30%圧縮し、限られた車載スペースに余白を生み出す商品です。
1回ごとの売上ではなく、ブランドの世界観ごと支持される状態をつくったことが、高単価でも初日に勢いが出る構造につながっています。アウトドアジャンルでは、NANGA寝袋セットで創業以来最高売上を達成した事例のように、新商品テストの場として継続活用するメーカーが目立ちます。
5)学べるポイント:自社に活かすための3つの視点
【視点1】カテゴリの不満を、引き算で解消する
coodyが解決したのは「設営がつらい」というアウトドア商品共通の不満でした。自社の商品カテゴリで、顧客が「そういうものだ」と諦めている不便は何でしょうか。機能を足すのではなく、不満を引き算する提案があることで、既存商品との違いを一瞬で伝えられます。
【視点2】プロジェクトを1回で完結させず、「二手目」を設計する
150分3,000万円という初速の成功は、過去プロジェクトで育てたサポーターとの関係の上に成り立っています。今回のプロジェクトの次に出せる周辺商品や改良版を念頭に連続プロジェクトを設計すると、1回ごとのMakuakeプロジェクトを資産として活用することができます。
【視点3】実演で伝わる商品は、実演で見せ切る
「10分で立ち上がり、一気にしぼむ」という価値は文章で説明するより見せたほうが速く伝わります。coodyはプロジェクトページやMakuake公式YouTubeでの実演を通じて、静止画だけでは伝わりにくい設営・排気の速さを、視覚的に理解できる形で示しました。

自社商品の価値は静止画で伝わるのか、動きで伝わるのか。伝わり方に合わせて、プロジェクトページや動画などの証明の場を設計することが重要です。
6)まとめ:技術以上に「不満の除去×信頼の積み上げ」が初速をつくる
coodyシリーズの価値は、「空気で建つ」という技術そのものではありません。キャンプの不満を商品シリーズで取り除く設計と、連続プロジェクトによるサポーターとの信頼の積み上げです。この2つが重なったとき、1張り30万円前後という価格帯でも、開始150分で3,000万円という初速が生まれました。

自社の商品カテゴリで、顧客が諦めている「不満」は何か。そして、その解決を信じて待ってくれるファンを、どう育てていくか。この2つの問いが、coodyの事例から得られる出発点となります。
アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」では、多くの実行者とサポーターが出会い、新しい価値を生み出しています。Makuakeはクラウドファンディングの仕組みを活かしたサイトとして、単なる資金調達の場ではなく、「応援購入」という新しい文化を創造しています。
Makuakeの仕組みや活用事例、プロジェクトの進め方をまとめた資料をご用意しています。まずは資料請求から、はじめの一歩を踏み出してみてください。
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