法人のクラウドファンディングを成功させるには?|資金調達以上の価値
「法人がクラウドファンディングを実施するメリットはある?」
新商品の販路開拓やテストマーケティングを検討しているメーカーやD2Cスタートアップの担当者から、こうした声をよく耳にします。
結論から言えば、法人のクラウドファンディングは単なる資金調達の手段ではありません。
「Makuake」では累計46,000件以上のプロジェクトが掲載されてきましたが、その実績データが示す真の価値は、発売前に「売れるエビデンス」をつくり、BtoB営業や一般販売の成功確率を高める「マーケティング武器」であることです。
この記事では、法人がクラウドファンディングを活用するメリット・デメリットから、会計処理の基礎、成功事例まで解説します。
(※)プラットフォームにより、「起案者」はプロジェクトオーナー、実行者、クリエイターなど、「支援者」は、サポーターやバッカー、応援者などさまざまな呼び方で表現されます。この記事では代表的な表現である「起案者」、「支援者」を採用しています
1)クラウドファンディングを法人で実施する4つのメリット

法人でクラウドファンディングを行うメリットは主に以下の4つがあります。
資金調達:融資審査を経ずに事業資金を確保
クラウドファンディングの最も分かりやすいメリットは、金融機関の審査を経ずに資金調達できる点です。
購入型の場合、支援金は「売上」として計上され返済義務がありません。All-or-Nothing方式なら目標未達時は資金を受け取らないため、リスクを抑えた挑戦が可能です。
テストマーケティング:精度の高い市場検証が可能
従来のモニター調査やアンケートでは「購入意向」と「実際の購買行動」が乖離することがありました。
クラウドファンディングでは「実際に購入」してもらうため、精度の高い市場検証が可能です。また、支援総額、支援者数、属性データ(年齢・性別・地域など)は、一般販売時の戦略立案に活用できる貴重な一次データとなります。
プロモーション:発売前からファンを獲得
プロジェクトページで開発ストーリーや企業の想いを伝えることで、発売前から熱量の高いファンを獲得できます。
支援者はSNSで自発的に拡散してくれたり、次回プロジェクトの初期支援者となってくれる「応援団」に変わります。メディア露出の機会も生まれ、広告費をかけずに新商品の認知を拡大できる可能性もあります。
実績をつくって信頼性を向上:BtoB営業を加速
「○○万円の支援を集めた」「○○名の支援者から購入された」という実績は、小売店やECモールとの商談で説得力のある根拠となります。
Makuakeのプロジェクト終了後に大手百貨店やセレクトショップへの一般販売が決定するケースが多いのは、この「実績」が評価されているからです。
2)法人の成功プロジェクトに共通する3つの要因

徹底した「ターゲット設定」と「ストーリー」
成功プロジェクトは「誰に届けたいのか」ターゲットが明確です。加えて、「なぜ生まれたのか」「どんな課題を解決するのか」というストーリーが支援者の共感を生みます。
法人の場合、組織の設立経緯や、商品開発の背景にある技術力をストーリーに盛り込みやすいのが強みです。
発売前の「期待感」醸成
プロジェクト公開から24時間の「初速」がプロジェクトの成否を分けます。公開前にSNSをつかったティザー投稿、既存顧客へのメール案内などを活用して、「公開日に支援してくれる支援者」を確保しておくことが重要です。法人は既存の顧客リストや企業SNSアカウントなど活用できるチャネルが多いことが優位性となります。
支援者との丁寧なコミュニケーション
質問への迅速な回答、活動報告の定期発信、感謝のメッセージなど、支援者対応を丁寧に行うことでリピーターや口コミ拡散につながります。法人の場合、対応の遅れは企業イメージに直結するため、担当者と返信ルールを事前に決めておくことをおすすめします。
3)法人クラウドファンディングの注意点とデメリット

納期遅延・配送トラブルのリスク
最も起こりやすいトラブルが納期遅延です。法人は「約束を守れない企業」という評価がつくことによるダメージが大きいため、製造パートナーとの入念な事前調整、余裕を持ったスケジュール設定、遅延時の迅速な情報開示が重要です。
知的財産権の保護
プロジェクト公開により競合にアイデアを模倣されるリスクがあります。公開前に特許出願や商標登録を済ませておくことを強くおすすめします。
炎上リスク
不適切な表現や誇大な訴求があった場合、批判されるリスクがあります。プロジェクトページ制作の際には、景品表示法などの関連法規を遵守するよう複数人でチェックするなどの対応をお願いします。
4)法人が押さえておくべき会計処理と税務
購入型クラウドファンディングの場合、支援金は通常の売買取引と同様に扱われます。詳細は顧問税理士にご相談ください。
収益計上のタイミング
支援金がプラットフォームから振り込まれた時点では「前受金」(負債)として計上し、商品発送やサービス提供が完了した時点で「売上」(収益)に振り替えます。
消費税の扱い
購入型で得た支援金は消費税の課税対象です。プラットフォームに支払う手数料も課税仕入れとして扱われます。
主な勘定科目
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項目 |
勘定科目 |
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支援金受領 |
前受金 |
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リターン提供 |
売上 |
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プラットフォーム手数料 |
支払手数料 |
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製造原価 |
仕入・製造原価 |
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発送費用 |
荷造運賃 |
5)成功事例:Makuakeを活用した法人事例
事例1:在庫リスク解消のテストマーケティング
50代以降向けアウトドア商品を扱う合同会社RAQFULは、「先行販売→テストマーケティング→成功したら在庫を持つ」スタイルに切り替え、資金繰りを改善。超軽量バッグで約1,367万円を達成し、40店舗以上から取り扱い希望が寄せられました。
事例2:大手メーカーの新コンセプト商品テスト
Canonは自動撮影カメラのテストマーケティングにMakuakeを活用。「思い出フォトグラファー」というコンセプトで100以上のメディアから取材依頼が殺到。購入者の約半数がCanon商品を初めて購入する新規ユーザーでした。
事例3:継続的なプロジェクト活用
キッチンツールブランドを展開するamazeplus株式会社は16回のプロジェクトを実施。回を重ねてノウハウを蓄積し、cookvery第3弾では約920万円を達成しています。
6)まとめ:法人のクラウドファンディングを成功させる第一歩
法人がクラウドファンディングを活用する価値は、資金調達にとどまりません。テストマーケティング、認知拡大、「売れる実績づくり」によるBtoB営業の加速——これらの複合的なメリットがビジネス成長を後押しします。
成功に必要なのは、明確なターゲット設定と共感を呼ぶストーリー、公開前からの期待感醸成、支援者との丁寧なコミュニケーションです。一方で、納期遅延や知的財産権保護など法人特有のリスクも理解しておく必要があります。
アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」では、多くの実行者とサポーターが出会い、新しい価値を生み出しています。Makuakeはクラウドファンディングの仕組みを活かしたECサイトとして、単なる資金調達の場ではなく、「応援購入」という新しい文化を創造しています。
初めての方も安心して取り組めるよう、プロジェクト設計から実行まで専門スタッフがお手伝いします。まずは無料の資料請求から、お気軽にお問い合わせください。
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